第1214回例会
2003年1月20日(月)
◎斉唱 『君が代』
◎合唱 『奉仕の理想』
◎唱和 『四つのテスト』
◎ゲスト紹介 社会保険労務士 津路 伸江様
◎ビジター紹介 横須賀RC  飯塚進一郎様
    
◎会長報告 *ガバナー事務所より、2004年規定審議会に提出する立法案の
  採択郵便投票実施の件受領。(2月10日必着)
*ガバナー事務所より、第15回全国ローターアクト研修会登録のお願い受領。
*ガバナー事務所より、広報事例についてのアンケート受領。
*ガバナー事務所より、書き損じハガキ100万枚回収キャンペーンへの
  協力依頼受領。(1月31日締め切り)
◎幹事報告 *横須賀RC、三浦RC及び横須賀南RCより、週報受領。
*横須賀南RCより、例会変更通知受領。
*ロータリーの友受領。

◎出席報告

会員 出席 欠席 本日の出席率 前週メーキャップ前  前週メーキャップ後
38名 26名 12名 68.42% 71.05% 71.05%
メーキャップされた会員
三役会 掛田会員、坂倉会員、宮本会員。
プロバスクラブ 掛田会員、坂倉会員、宮本会員。
◎誕生祝

 小山田会員   :1月 4日生まれ

 小野  会員  :1月19日生まれ

 井上(祐)会員:1月21日生まれ

◎夫人誕生祝
鈴木  照代 1月 2日生まれ
角川 美智子様 1月 5日生まれ
渡辺  邦子様 1月22日生まれ
井上  秀子様 1月30日生まれ
◎入会祝
綿谷   透会員 1998年1月 5日入会
竹島 正毅会員 2001年1月22日入会
渡辺 佑一会員 2002年1月21日入会

 

◎ニコニコBOX
飯塚進一郎様 今年もよろしくお願い致します。合同研修会ご参加お願い致します。
掛田侑男君  津路伸江様本日の卓話よろしくお願いします。
坂倉五佐男君 飯塚さん、JCの新理事長、専務理事の皆様ようこそいらっしゃいました。
坂倉五佐男君 津路様ようこそいらっしゃいました。卓話楽しみにしています。
宮本清志君 津路さん本日の卓話楽しみにしています。
竹島正毅君 卓話楽しみにしております。
鈴木孝一君 新年会ありがとう御座いました。
西田金忠君  今年始めての例会場。皆さん今年も元気でガンバロウー。
真木英一君 本年もよろしくお願いいたします。
10 森 勇人君 本年もよろしくお願い致します。
11 小山田仁己君 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
12 藤原康平君 今年もよろしく。初例会。 
13 渡辺佑一君 今年もよろしくお願い致します。
14 嘉山照正君 今年もよろしくお願い致します。
15 井上祐一君 誕生祝有難うございます。
16 小野善信君 誕生祝ありがとうございます。昨日で55才になりました。
17 井上祐一君 妻の誕生日、お花有難うございます。
18 鈴木弘明君 妻へのお花有難うございます。
19 渡辺重博君 妻にお花ありがとうございます。
20 綿谷 透君 入会祝ありがとうございます。お陰様で6年目を迎えます。
本日計 32,000円 累計 536,000円
週報のニコニコBOXの累計金額を下記の通り訂正願います。
第1207回例会(2002年11月11日) 累計336,000円→379,000円 
第1208回例会(2002年11月18日) 累計359,000円→402,000円
第1209回例会(2002年11月25日) 累計371,000円→414,000円 
第1210回例会(2002年12月 2日) 累計409,000円→452,000円
第1211回例会(2002年12月 9日) 累計425,000円→468,000円
第1212回例会(2002年12月15日) 累計438,000円→481,000円
◎委員会報告 
真木雑誌委員長
*配布された「ロータリーの友1月号」の内容について説明及びコメント。
◎卓話
社会保険労務士 津路 伸江様 『バブル崩壊後、デフレ状況下での情報及び今後の課題』

 「能力・業績評価制度の透明性や公平性を

 堅持することが極めて重要です。」

 津路 伸江様 掛田会長

1.はじめに
*神奈川県社会保険労務士会横須賀支部に所属して、社会保険労務士として活動しています。
  本日は当クラブの西塚会員の紹介で卓話の機会を頂いた。
*事業経営上「人」(人材)は「物」(商品)「金」(資金)と並んで不可欠なものです。
*「人」は「物」「金」と違い、そこに「意志」が存在する。「技能」を身につけさせるためには時間と金がかかる。
  不要だと言って、即「解雇」もできない。
*リストラが進み失業率も高い今日、雇用のミスマッチにより買い手側が必ずしも有利とは云えない。
*「雇用問題」こそ企業経営上苦労の大きなファクターの一つです。
2.1990年代の労働法変遷
*バブル崩壊の1990年代は労働関係の各法律が設立改正されている。
*1992年に「育児休業に関する法律」が制定され、雇用保険法の改正、育児休業給付が設立された。
*1993年には「パートタイマー労働法」が制定された。
*1998年に労働基準法が抜本的に改正され、
  @労働契約期間の上限の延長
   A変形労働時間制の要件の見直し
   B裁量労働制の対象業務拡大等により労働者が働く際の要件が緩和され、
      労働者の保護的内容も改正された。
*1999年には「職業安定法」、「労働者派遣法」、「男女雇用機会均等法」等が改正され、
   「育児介護休業法」の制定が行われた。
   この年には、既に完全失業率が4.6%となっており、国民生活白書でも、
   働くと言うことが取り上げられ「選職社会の実現」としてまとめられている。
*2001年には「雇用保険法」が改正され、企業の倒産、縮小に伴うリストラや解雇による離職と、
   自己都合などの理由による離職とでは、失業給付の内容に差を設けることになった。
*失業給付の支給が増え、雇用保険財政が厳しくなったことにより、
   2002年10月から雇用保険料率が上がっている。
3.各データが示す雇用のミスマッチ
*地域の産業構造の変化、構造改革の進展加速等に対応した就業構造の変化が加速する。
   不良債権処理も加速し、地方公共事業も縮小傾向にある。こうした変化は、
   求人の減少による失業者の増加及び就業者の移動に伴う様々なミスマッチを拡大させている。
*雇用のミスマッチの主な要因は、年齢間の需給バランスが悪いことが上げられる。
   日本の人口構成そのものが、このミスマッチを引き起こしている。45才以上の中高年齢者は、
   労働人口の相当部分を占めているが、中高年齢者に対する求人は少ないのが現状です。
   転職・再就職市場において求人の上限年令を概ね35才としている職種が多い。
*もう一つの大きな要因は、職業能力のミスマッチです。IT関連業務に対するニーズが増大しているが、
   求職者側がそれに見合った知識・技能を備えておらず雇用に結びつかない例が多くみられる。
   また専門的能力・技術者が欲しいと思っていても求職者に能力が欠けており、求人を満たせない状況もある。
*雇用のミスマッチによる影響は、潜在的な生産能力を持つ労働者が活用されないことによる損失、
   失業により消費水準が低下するといったマクロ経済への影響、
   税収や社会保険料収入の低下と言った財政への影響などがあると考えられる。
*これらのミスマッチを解消すべく、国としては職業能力開発の充実、
   多様な教育訓練機会の確保及び公共職業安定所と公的職業訓練機関が果たす役割の
   再構築をめざしている。
   教育と職業訓練の充実が最重要課題です。
*企業側、求人側の努力としては年令制限を緩和し、働く意志のある者を積極的に
   活用していくことが望まれる。
4.新しい働き方の模索
*我が国の雇用形態は多様化してきており、パートタイム労働者、派遣社員、契約社員、嘱託、
   アルバイトなど正社員以外の雇用労働者は約1500万人となり、全体の3割を占めるようになった。
*我が国でパートタイム労働者が増加している理由は、
   自らの意志によりパートタイム労働を選択している人が多いことがあげられる。
   特に女性において、「自分の都合の良い時間に働きたいから」「勤務時間・日数を短くしたいから」などの
   理由により、自分の家族の生活スタイルに合わせて、より柔軟な働き方を求めている。
   一方企業側もパートタイム労働者を便利に活用している。
*企業側は、人件費抑制のため正社員を減らし、即戦力となる派遣社員を有効に活用している。
*パートタイム労働者の中でも、専門知識を持ち経験を積んだ者は「パート店長」、
   「パートマネージャー」などのポストに就き、基幹労働力として活躍している。
   また、最近では高年齢労働者もパートタイム労働者として働く人が増えている。
*正社員と非正社員という二者択一ではなく、これからは多様な雇用形態が見込まれる。
5.これからの法改正とその影響
*2003年通常国会には、労働基準法改正案が提出される。
   @パートタイム労働者や契約社員などが、期限付きで労働契約を結ぶ際の契約期間の上限を、
   原則1年から3年に、特例の3年を5年に延長すること
   A事務系職の「企画業務型裁量労働制」を本社だけでなく、支社、支店にまで広げること、
   などが盛り込まれる。
   同時に、解雇理由を労働者に明示することを義務づけ、解雇問題に対処しようとしている。
*労働者派遣法改正案も提出されており、製造業の現場でも派遣社員を採用可能とし、
   営業、販売業種の派遣期間は3年まで可能とすることとしている。
*税制の改革によって「配偶者特別控除」が撤廃される。このことが、パートタイム労働者として
   働いた主婦層の働き方に変化をもたらすかも知れない。
*2004年には、年金法改正が予定されている。
   その一つとしてパートタイム労働者の加入対象拡大が検討されている。
   具体的には、週の労働時間が20時間以上または年収が65万円以上の場合は
   社会保険に加入することとしている。
   そこで、フルタイムに近いパートタイム労働者と週20時間以内の本当に短い時間で働く
   パートタイム労働者との二分化が進むのではないかと予想される。
6.今後の課題
*企業の財産でもある「人」を採用するに当たって、いろいろな雇用形態が考えられる。
   新規採用、正社員にとらわれず、中途採用、非正社員の登用も考慮すべきです。
   大切なことは、事業の継続性を踏まえて、どのタイプの労働者を中心に組織編成するかという、
   中期、長期にわたる「雇用計画」を策定することです。
*30代以下の若者は「仕事の内容・職種」にこだわっている。
   人々の就業意識が、「報酬」よりも「やりがい」を選択するというように変化してきている。
   したがって、企業側が「適材適所」を心掛け、労働者の働く意欲を引き出すことで、
   一層の効率化が図られるでしょう。
*日本の雇用慣行である「年功序列型賃金制度」から、個人の能力を重視する「能力主義」
   を取り入れる企業が増加している。
   個人でもその考えを受け入れる人が6割超に達している。
*個人の能力を中心とする賃金制度への切り替えを好ましくないと思う人も2割存在する。
   その理由として、「適正な人事評価が行われるかが疑わしい。」
   「低く評価された場合は給料が上がらず意欲をなくしてしまう。」
   「年齢給ではないので、生活設計の見通しが立てにくい。」などをあげている。
*賃金制度切り替えの不安、問題点を解消するためには、評価者訓練の充実、
   自己申告項目の細分化やモチベーションを高める工夫などが必要です。
*評価制度については、パートタイム労働者と正社員の評価をどのようにするかも重要な問題です。
   働きに応じた公正な評価・処遇の仕組みを確立し、適正に運用していくことが、働く者の意欲を駆り立てます。
   つまり、能力・業績評価制度の透明性や公共性を堅持していくことが極めて重要です。
*現在の最も大きな課題は「雇用の維持」です。国としても、労働関係の法律を改正したり、
   ワークシェアリングを導入して、何とか雇用を確保したいと考えている。
   雇用形態の変更、能力主義への移行による賃金制度の見直しなど、労使ともに痛みを分かち合う形で、
   この局面を打破していくことが望まれます。
-end-

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